アーマード・コア4 アナザーストーリーVol.2『蒼神』に登場する核兵器の一種。
現代の原子爆弾のように核分裂反応を利用するのではなく、核融合炉を暴走させることで強大な爆発を引き起こす。
「放射能を出さない究極の核兵器」であるが、意図的に核融合炉を暴走させる都合、極めて複雑・巨大な構造になり、兵器としては量産されなかったとされる。

File.1『微睡』にて、政府軍残党によってストックホルム郊外、メーラレン湖付近の荒地に地雷として地下50メートルに埋められ、セーラ・アンジェリック・スメラギ搭乗のネクストブルー・ネクストへと使用された。
セーラが爆発の兆候に気が付き、ブルー・ネクストのPAを最大出力にして全速力で上空へ退避した他、地下爆発で巻き上げられた土砂やコンクリートによって爆発の威力が大きく減衰したために大破を免れている。文中の表現から、PAも崩壊寸前で踏みとどまったようである。
しかし、それでも右腕は使用不可なまでに破損しジェネレータのEN変換率が25%低下、全体の損傷率に至っては75%を超えるという甚大な損害を被った。
これは当時、実戦でネクストが被った最大の損傷とされる。

余談

フィクションでは頻繁に見られる「核融合炉を暴走させての爆発」であるが、これは現実には技術的に極めて難しいことがよく知られている(核融合炉の構造上、本質的に暴走が起こり得ないため)。
文中には「放射能を出さない」ともあるが、放射性降下物(フォールアウト、死の灰)についてはともかく、核反応を利用する以上は様々な放射線が発生すると考える方が妥当である。
これらの問題を解決するための「(起爆のための)極めて複雑で繊細なプロセス」と思われるが、文中ではこれ以上具体的な言及はない。

こういった問題に対する文章的な解説やフォローがほとんどなかった他、「(ネクストは)攻撃力に関してはノーマルと比べて絶対的な差はない」という一文、「レーザーガトリングキャノン」なる珍兵器の登場なども相まって、作品の設定考証に不満を表すユーザーも一部に見られた。

ちなみに現実に“核融合反応のみを利用する爆弾”としては純粋水素爆弾が研究されているが、2013年現在では実用化の見込みはなく、また効率も悪いものと考えられている。


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Last-modified: 2013-09-28 (土) 17:29:26 (3876d)